東北×コミュニティ

東北×コミュニティ

岩手県被災地コミュニティ支援コーディネート事業

「ポスト復興期を見据えた『ご近所付き合い』の再構築」

・事業期間:2017年6月~
・対象地域:岩手県
・スポンサー:岩手県
・主要パートナー:コミュニティ形成支援に携わる、各自治体の所管部署や社会福祉協議会、民間支援団体

岩手県では、第1期復興・創生期間が終了した2020年度をもって、沿岸部・内陸部の12市町で計画されていたすべての災害公営住宅が完成しました。新たな終のすみかでの「ご近所付き合い」を再構築し、コミュニティをつくることは、住民だけでなく行政にとっても経験のないことです。高齢化が進む中でも、仮設住宅時のような手厚い支援ではなく、住民の孤立や分断を避け、安心・安全を提供するゆるやかな地域自律型の見守りを模索しなければなりません。RCFは、多様な地域課題に臨む官民の支援者間の連携を促進し、持続可能な支援体制を構築することで、災害公営住宅の自治会づくりや地域コミュニティへの融合を目指して活動しています。2020年度は、これまで取り組んできた域内の官民連携促進や市町を超えた支援員同士の交流によるノウハウ共有などの取組を継続したほか、新型コロナウイルスの影響によって地域支援活動の多くが中止・縮小するなか、県や地域団体のコーディネートを通じて郷土芸能を活用した集いの場づくりに取り組みました。

いわて三陸 復興のかけ橋

「首都圏企業のソリューションを地域課題につなぐ」

・実施期間:2015年4月~
・対象地域:岩手県
・スポンサー:岩手県
・主要パートナー:首都圏企業
・関連リンク:復興支援ポータルサイト いわて三陸 復興のかけ橋

 岩手県内の産学官ネットワーク組織 「いわて未来づくり機構」が母体となるプロジェクトで、RCFは特に、首都圏企業の持つソリューションを活かし、地域ニーズに即したソフト支援のマッチングを推進しています。支援内容は、地場事業者との協業による商品開発、人口減少下での雇用促進、高齢化社会のコミュニティ支援など、企業の持つ強みや地域課題に応じて多岐にわたります。復興支援の枠組みだけではなく、課題先進地である東北で地方の課題にチャレンジすることを視野に入れた、継続的な関わりを生み出すことがその狙いです。2020年度はネスレ日本による宮古社協のコミュニティ支援やリクルートキャリアによる久慈市・Kターン事業へのコンテンツ提供といった継続案件のほか、NTTドコモや富士ソフトによるオンラインでの三陸鉄道グッズの販売など、コロナ禍ならではの新規マッチングも実現しました。今年度はマッチング目標10件に対し、産業再生・雇用人材育成・キャリア教育などの分野で11件のマッチングを達成、2015年度からのマッチング実績は計91件となりました。

釜石市とAirbnb社の連携協定に基づく観光促進・地域活性化

「ラグビーワールドカップ2019™開催後も視野に入れた、着地型観光・民泊推進」

・実施期間:2016年6月~2020年3月
・対象地域:岩手県釜石市
・スポンサー:Airbnb Japan 株式会社
・主要パートナー:岩手県釜石市事業者

釜石市は総合計画「オープンシティ戦略」において、関係人口の流入促進によって、人口が減少しても地域の活力が維持されることを目指しています。その上で、ラグビーワールドカップ2019™の開催は、国内外から多くの観戦客が訪れる大きなチャンスとなりました。RCFは、Airbnb社と釜石市との連携協定(日本初の地方自治体との連携事例)の橋渡し役となるとともに、Airbnb社のプラットフォームを通じて三陸の魅力や文化・暮らしを体感する宿泊や体験を提供し、復興支援のつながり以外にも釜石ファンを増やしていくことを目指しました。2019年にイベント民泊を実施したほか、各地での民泊・体験型ツーリズムを推進するサポーターの設置や、ホスト家庭(希望者含む)のコミュニティを作り、市民の間に互助サークルが形成されるためのコーディネートを行いました。また、地域で共同管理するコミュニティスペース兼宿泊施設として、僻地にある施設を活用した宿泊所の造成をサポートしました。

釜石市イベント民泊事業

「イベント民泊(現・イベントホームステイ)で地域経済効果や市民の交流機会を創出」

・実施期間:2015年4月~2020年3月
・対象地域:岩手県釜石市
・スポンサー:岩手県釜石市
・主要パートナー:岩手県釜石市
・関連リンク:【コラム】釜石でイベント民泊が行われました

ラグビーワールドカップ2019™に伴い、釜石市で開催された2つの試合のタイミングで、国内外からの観戦客に一人でも多く釜石に宿泊滞在してもらい、釜石の魅力を感じる機会を提供するため、釜石市はイベント民泊の実施を決定。RCFは、イベント民泊事務局としてこの事業の推進・管理を担当しました。市民の方々の民泊に関する理解・興味を広め、当日に向けた実施をサポートするとともに、一過性の民泊にとどまらず、イベント後も地域に民泊を広めていくためのサポートを行いました。最終的に、10月は台風による試合の中止でキャンセルもあったものの、ホスト登録をした33家庭のうち23家庭に63人が宿泊。釜石市の総世帯数に対するホスト家庭数の割合の高さは、メディア等からも注目を集めました。継続的に民泊をやっていきたい家庭には住宅宿泊事業法届出のサポートを行い、民泊ホストのコミュニティ拡大と交流機会の拡大へとつなげました。

KAMAISHIコンパス(高校生キャリア構築支援事業)

「高校生の「人生の羅針盤コンパス」を磨く、生きた学びの場づくり」

・実施期間:2015年9月(UBSプロジェクトの一環としてトライアル開始)〜、2016年12月(釜石市の事業として本格始動)~2020年3月
・対象地域:岩手県釜石市
・スポンサー:岩手県釜石市
・主要パートナー:釜石コンパス実行委員会、UBSグループ、他民間企業
・関連リンク:「ふるさとチョイス」Kamaishiコンパス

高校生活も多忙な現代社会では、多感な10代の時期に社会に触れる機会が少ないことが課題となっています。「KAMAISHIコンパス」は、高校生の進路選択の過程において「社会を知る・関わる、多様な視点を身につける機会」を地域全体で創り出す取り組みです。地域内外で活躍するロールモデルとの対話を通じて働き方や生き方などを学び、自己と向き合い、多様なキャリアの可能性を考える機会を創出するとともに、地域活動への参画やボランティア活動への接続も図っています。RCFは、この取り組みにおいて将来的に地域で自走していくことも視野に入れた実行体制を構築し、プログラム運営や資金調達、広報活動等を行いました。最終年度の2019年度は特に、今後の地域での自走に向けた取り組みや、市内外への周知や最新情報の発信を強化しました。

大船渡市椿利活用推進事業

・実施期間:2015年4月〜2018年6月
・対象地域:岩手県大船渡市
・スポンサー:岩手県大船渡市

大船渡市の花「椿」を活かした復興まちづくりを通じて、地域コミュニティや絆の再構築を図り、関係団体の連携強化、椿を地域資源とする都市との交流推進、イベントの開催などの支援を実施しました。

福島県双葉町/大熊町復興支援員事業

・実施期間:双葉町 2013年7月〜2018年3月、大熊町 2014年4月〜2018年3月
・対象地域:福島県双葉町/大熊町
・スポンサー:福島県双葉町/大熊町

自治会の立ち上げ・運営の支援や、町民の交流機会の確保、避難先地域と連携など、町民全体のコミュニティづくりをサポートしました。

福島県避難者支援中期ビジョン策定支援業務

・実施期間:2015年10月〜2018年3月
・対象地域:福島県原発被災12市町村
・スポンサー:福島県社会福祉協議会

福島県原発被災12市町村の社会福祉協議会が東日本大震災及び原発事故による避難者の生活支援・相談活動を行うにあたっての、生活再建計画策定の支援を行いました。

UBSコミュニティ支援プロジェクト

・実施期間:2012年4月〜2016年11月
・対象地域:岩手県釜石市
・スポンサー:UBSグループ
・関連リンク:地域社会への貢献(UBSホームページ)

2012年〜2016年の5年間の復興支援事業として、岩手県釜石市における住民全体のコミュニティ活動を活性促進。コーディネーター3名の常駐とUBS社員ボランティアプログラムの両輪で、復興のフェーズに応じた課題やニーズに即した伴走支援を実施しました。

大船渡市と連携した椿産業化プロジェクト

・実施期間:2015年1月〜2016年4月
・対象地域:岩手県大船渡市
・スポンサー:株式会社資生堂
・関連リンク:資生堂、椿咲く「ふるさと」を地域とつくる(オルタナオンライン)

「椿」が結ぶ復興支援として、資生堂が岩手県の気仙地区で震災当初から取り組まれていた復興支援活動から見えてきた新しいまちづくりの活動や、大船渡市が進めている利活用推進事業に関わる自治体および地域の方との連携、復興を担う次世代との活動等をサポートしました。

IBM釜石復興推進プログラム

・実施期間:2015年10月〜2016年3月
・対象地域:岩手県釜石市
・スポンサー:日本アイ・ビー・エム株式会社

復興支援員が関わり、行政としても重要度の高い3つのプロジェクトに対し、IBM社によるプロジェクトマネジメント研修・プロボノ社員によるプロボノサポートをコーディネートしました。

三陸復興・振興方策調査業務

・実施期間:2015年5月〜2016年2月
・対象地域:岩手県
・スポンサー:岩手県
・関連リンク:
三陸復興・振興方策調査報告書『三陸の未来を拓く提案』(岩手県ホームページ)

震災復興を乗り越え地方創生に向かって地域づくりを進めて行くために、産業・観光・コミュニティの観点から新たな9つのプロジェクトを検討し、「三陸の未来を拓く提案」としてとりまとめました。