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復興レポート#2「岩手県の雇用支援の取り組みと今後のビジョン」

■311復興レポートの紹介
「311復興レポート」では、現地で効果的な支援活動をされている現地リーダーを紹介するとともに、被災三県における今後の復興ビジョンを提言いたします。
今週は、第二回復興レポートとして岩手県における雇用支援の取り組みと今後の展開に関して紹介させて頂きます。
■求人数は改善。今後はマッチング率が課題
厚生労働省の統計によると、岩手・宮城・福島の三県全部において震災後の4月以降求人数は増加し続けており、それに伴って有効求人倍率も増加傾向にあります。
(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001z9f4-att/2r9852000001z9iv.pdf)
しかし、土木建築関連の仕事が多いことや職場と住居の距離が遠い等の理由で、仕事はしたいが希望の職種が見つからずマッチングが進まない現状があります。
一例までに、岩手県釜石市のハローワークの求人情報(1月12日付)。
(http://www.city.kamaishi.iwate.jp/index.cfm/7,9066,c,html/9066/0112.pdf)
マッチング率が低い主な原因は求職者側の課題と地元ハローワーク等のマッチング媒体の課題に大別されます。図①の左欄をご参照ください。
図①『復興支援における雇用の課題と今後のビジョン』

今後の雇用支援を進めていく上で以下のステップに沿って求人側と求職側のミスマッチという課題の解決に取り組むべきであるとRCFは考えます。図①の右欄もご参照ください。

■≪STEP1≫求職者側/求人側、双方の情報の更なるリサーチと透明化
雇用のミスマッチが生まれている直接的な要因は多岐に渡りますが、その根底には求職者側、求人側双方のより詳細な情報収集と開示が不足している現状があります。
求職者に関していえば、男女や年齢といった単純な切り口だけでなく、過去の学歴や職歴、実務スキルといったデータの収集、データベース化が必要です。求人側にとってもより細かいセグメントに基づいた採用活動を展開し、結果としてその人に見合った仕事を提供することが可能になります。
一方で、求人側である現地の事業者から、募集をかける求人案件の調査やどのような人を採用したいのかといったニーズを収集することで、求職側にとっても具体的な仕事内容や就きたい仕事に必要なスキルを知ることができます。
岩手県釜石市では、@リアスNPOサポートセンターが主体となってハローワークや岩手県庁、釜石市と協力してこのような求人側と求職者側の情報収集とマッチングの促進を行っています。
@リアスNPOサポートセンターの鹿野代表によると、ハローワークや大手IT企業と連携し携帯やWebサイトを活用した採用活動の支援のほか、自力での事業復帰が困難な事業者向けの商店街の移動販売事業や、商品の流通・販売経路の支援も行っています。
より詳しくは、「みちのく仕事」に鹿野代表のインタビュー記事が掲載されています。
http://michinokushigoto.jp/archives/2438
■≪STEP2≫求人側と求職者側双方のデータベースを基にした雇用支援モデルの創出
次の段階として、求人側と求職者側の相互の詳細な情報のデータベースを基盤にして企業や現地NPO、行政が一体となったマッチング率の高い雇用支援モデルを創っていくことが肝要です。
特に被災者の失業給付の失効が本格化する中で、各行政団体において雇用支援助成金や各種雇用対策が実施されるので、そうした行政と連携した取り組みがより一層求められます。
厚生労働省「日本はひとつ」しごとプロジェクト概要
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/dl/koyoushien.pdf
一例を挙げれば、今月からスタートした若者の就労支援をするNPO育て上げネットと日本マイクロソフト社が主催する東北UPプロジェクトが挙げられます。被災地の若者とITスキルといったセグメンテーションの上でITスキル講習といった参加者のトレーニングとその後の就職支援が一体となったプログラムを被災3県で展開し2013年までに計500人の受講者を目指します。
東北UPプロジェクト
http://www.ms-tohoku-up.jp/
■≪STEP3≫雇用支援モデルの他地域へのヨコ展開
最後の段階として、雇用支援の取り組みで先進的な取り組みが行われている地域に蓄積した経験やノウハウを活用して、各県の復興連携センターや中間支援NPOといった団体を通じて他地域に成功モデルをヨコ展開していく必要があります。
以上のような枠組みで、雇用支援対策を推進していくことが重要になります。
さらに、このような雇用支援に加えて、被災地域の地場産業である農業や水産業への支援を通じて、被災住民が震災前に就いていた職場への復帰の促進や求めている仕事の創出を行う必要もあり、雇用支援と一体となって取り組むべきと考えます。
■@リアスNPOサポートセンター代表、鹿野氏紹介
鹿野 順一 (代表理事)
釜石市で本業の菓子店を営む傍ら、まちづくり活動を経て、2004年に特定非営利活動法人@リアスNPOサポートセンターを設立、代表理事に就任。釜石市を中心に中間支援・まちづくりNPOとして活動。2011年3月11日の東日本大震災を機に、2011年4月「地域住民による地域再生」を目指す為、被災された地域、コミュニティが自らの意志によって復興し、被災前のようなつながり、にぎわい、ふれあいを取り戻す支援活動を目的とした「いわて連携復興センター」を設立。自らも被災した中で、被災者としての当事者性とNPOとしての客観性の双方を持って、岩手県内全域および全国のNPOとも連携し支援活動に取り組む。2011年9月「特定非営利活動法人いわて連携復興センター」となり代表理事として現在に至る。

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