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南三陸町における支援状況調査について(6月~7月)

南三陸町においては、5-8月を3フェーズに分け、現状把握、調査から計画策定、各団体への支援体制の提言までを実施します。
第2フェーズ(6-7月)では、第1フェーズ(5-6月)に実施した調査をもとに、各支援団体と支援計画を策定し、一部支援マッチングを実施しました。
また、同じ分野で支援活動を行う団体が協働・連携することで効率的かつ包括的に支援を進められるように、各団体と話し合いを持ちました。

[6-7月の現地の状況]
避難所から仮設住宅への移動が進んでいます。仮設住宅は町内外合わせて60団地、2280戸。一番遠い団地は南三陸町志津川地区の中心地から直線距離で約25キロ、車で約45分の距離にあります。また、規模も10~246戸とそれぞれ異なります。お盆前後に仮設住宅の整備が完了し、すべての避難者の入居が可能となる見込みです。これに伴い、8月中には町内すべての避難所が閉鎖される予定となっています。
また、「南三陸町震災復興計画」策定にあたり、今後の集落の再生や土地利用などについて、話し合う地域懇談会が地区ごとに7月25日(月)から7月31日(日)にかけて行われました。これにより策定される復興計画に町民の意見が反映される見込みとなっています。
なお、広報臨時号は7月以降も継続して発行され、避難所・仮設住宅並びに個人宅へも配布されています。
広報南三陸災害臨時号第6号 平成23年7月16日発行
http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/uploads/photos1/2158.pdf
広報南三陸災害臨時号第7号 平成23年8月1日発行
http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/uploads/ftp_common/kouhoupdf/201108all.pdf

[各種団体の状況]
商工関連については、「復興市」が毎月最終週に定期的に開催されています。
また、9月末には町内に仮設屋台村が開店する予定です。さらには10月末を目途に仮設魚市場の建設が予定されています。
漁業に関しては、漁業従事者への国からの補助が9月まで延長されることになりました。また、震災前の10分の1の規模ではありますが、牡蠣やワカメの養殖の種付けが始まりました。
なお、引き続き、基金等の支援によりがれき撤去などが被災者雇用という形で行われています。

[個別の支援活動]
南三陸での事業支援を計画する企業とともに支援方法を検討し、企業と支援候補となる農家とのマッチングを行いました。8月以降、2件の農家に対し包括的な経営コンサルティングおよびカスタマイズした支援情報の提供が予定されています。
また、事業支援・障碍者ケアについて、同じ分野の支援活動を行っている団体を引き合わせるとともに協働・連携を提案。8月に予定されるボランティアプロジェクトの担当者の方に現地情報の提供や産業に関連する人物の紹介を行いました。
さらに、継続的に支援を行うために、南三陸で活動する支援団体のノウハウを引き継いだ新団体(NPOとして申請予定)の設立に向けた話し合いも行っています。
一方で、前回示した課題の解決はまだ困難な状況にあります。
南三陸町では、ボランティアセンターがニーズ収集と情報発信およびマッチング支援を行っていますが、数・種類ともに膨大であり、全体像の把握が困難になっています。
支援が重複したり手薄になってしまわないように、支援団体同士で情報を共有し、全体像を把握するためのサポートが必要なのではないでしょうか。
また、「支援する側とされる側の間の通訳者もしくは仲介者の必要性」につき、さらに地元の事業者の方々より、「さまざまな種類の、沢山の支援の申し出をいただいているが、自分たちのマンパワー面でのキャパシティオーバーや、自分たちにとってどのような影響がある支援なのかの判断をすることができずに、支援の機会を逸している場面が多い、との声も聞かれました。
これらについても、中立な立場からの個別のアドバイスが受けられるような仕組みがあると、事業者の方々が、決断をする際の後押しができる支援になると思われます。
加えて新たに、避難所から仮設住宅の移動に伴い、避難所では代表者もしくは担当者とお話をすれば、多くの方への支援が一度で可能となっていたものが、仮設住宅では戸別訪問となってしまうことから、今までと同じような支援の仕方が難しくなるという意見も出されています。
これについては、団地に取りまとめ役となるような住民の方もしくはボランティアの担当者の存在があれば、従来のように支援の窓口となっていただき、域外からの支援団体の受け入れが可能となりますが、団地内の自治が確立されていない箇所では、この支援受け入れの窓口となる方を探す、もしくはその役割を担う方の選定が急務であると考えています。

文責 遠藤恭子

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