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インターン卒業生
中野絢斗 / 上島幸一郎

【2人のインターンに聞く】RCFだからこそ得られた、将来に活かせる宝とは?

プロフィール(中野絢斗【写真左】)
神奈川県出身。大学では政治学を専攻。2020年4月末にRCFにインターン入社。RCFでは、代表室で代表・藤沢の関わる案件を幅広くサポートする。2021年4月からは大手電機メーカーに就職予定。
プロフィール(上島幸一郎【写真右】)
富山県出身。大学では法律を専攻。2020年6月にRCFにインターン入社。RCFでは、宇和島市復興まちづくりに関する関係人口拡大業務、復興応援 キリン絆プロジェクト長野、PMJフォスターファミリー奨学助成事業を担当。2021年4月からは金融業界に就職予定。
◆RCFにインターンとして入社するまでのことを、教えてください。
【中野】
もともと社会課題の解決には興味があったんです。特に、中学生の時に、東日本大震災を経験したことをきっかけに東北の被災地復興に興味を持ち、いつか携わりたいと考えていました。就職活動時、福島でそういった仕事ができる団体にアプローチしていたんですが、「新卒は採っていない」と断られてしまったんです。

それで、民間企業に就職するまでの短期間でもいいので携われるところを探していてRCFを見つけました。
【上島】
私は卒業前までの今でしか得られない経験をしたいと思っていました。これから社会人になるので、実務的なことも含めて学べる場所を探していたところ、RCFに出会いました。
ー普段はどんな大学生活を送っているんですか?
【中野】
大学では政治学を学んでいます。それで都内で行政や企業の動きを学ぶなかで、地域に密着した草の根的な動きに興味を持ち、地元の神奈川県川崎市で、環境保全や地域の若者コミュニティづくり等の活動に関わっています。

地域って、高齢者や子どもたちのコミュニティはあっても10〜20代のコミュニティがないんですよね。コロナの影響で学校というコミュニティが失われてしまっているので、代わりにあるコミュニティを整備する必要性を感じて。

ちなみに今日は、午前中に竹林の間伐をしてきてから午後にRCFの仕事をしています。こういう多様な働き方ができるところも、RCFの良いところだなあと思います。
【上島】
大学では法律を学んでいるのですが、サークルではJAさんと一緒に農業を盛り上げようという活動をしていました。もともと出身は自然豊かで周りに農地が広がるような地域で、実家も兼業農家をしていることもあり、農業や地域活性化というテーマには非常に関心がありました。
具体的には、埼玉の農家さんやJAの皆さんとの活動が中心で、たとえば現地の野菜を売る販売促進のために東京のお店でその野菜を使った料理を提供するといったイベントなどを実施していました。
◆インターンをしてみて、今どんなことを感じていますか?
【中野】
私は今代表直轄の補佐として、代表が関わるあらゆるプロジェクトに携わらせてもらっています。最初の興味は福島でしたが、福島も含めて本当に多種多様で、時期によっても内容が流動しています。

そういうなかで、行政や大企業、被災地の現場など、異なるセクターの現場を見ることができるのは、RCFならではの面白さだと思います。

一方で難しいのは、時間の切り売りではなく、目の前のタスクをこなさないといけないところ。社会課題の解決に関与できるのが、大きなやりがいでもある一方で、高いクオリティも求められるので、難しさがありますね。

また、社会課題の解決に関わる団体なので、コロナや災害などの社会変化や行政の動きによって業務が左右されるときに、スピーディーな対応力が求められるのも難しいところだなと感じています。
【上島】
私の関わっているプロジェクトのうちの2つが農業系で、新規就農者を含む現地の農業者の支援であったり、柑橘の販売促進支援であったり、新しい年度計画のサポートであったりと、サークルでの活動と非常に近い分野の仕事をしています。

そのなかでも、特に長野県上田市での活動では直接農家の団体の方と関わっているので、農家の方1人1人がどんなことを考えているのかを知ることができて、面白いですね。

そういった、相手先とインターンでありながら直接会話できるのが、面白さでも難しさでもあります。まだ慣れていないので、試行錯誤してやっています。

企画するにしても、タスクやスケジュールの1つ1つを非常に細かく考えることが多いので、RCFで働く上で非常に驚きがあった部分です。常に自分の答えを考えることも求められるので、そこにタフさを感じますね。

RCFで働く前は、NPOは非営利組織なので、補助金でボランティアをやっていて、ビジネス的な視点をもたずに活動しているというイメージがありました。

RCFに入って、社会課題の解決とビジネス両方の価値を出すというあり方をみて、NPOへの先入観が変わりました。RCFや他のNPOのようなソーシャルセクターの組織運営では、二つの価値を常に両立させる必要があるという意味では難しさもあり、こういう業界もあるんだなというのは新しい発見でした。
ーインターンとして働く上で、どんなことを得たと感じますか?
【中野】
大きく分けて3つあります。

1つは、新たな知見を得たこと。
代表の直轄補佐をしたからこそ、大きく視野が広がりましたね。これまで知らなかった社会課題を知ったり、それに対してどのようにコレクティブインパクト(※)を実践していくかを間近で見ることができたりなど、新たな学びがたくさんありました。

(※コレクティブインパクト・・・様々なプレイヤーが協働で社会課題解決に取り組むためのスキームの1つ。協働の効果を最大化するための枠組みのこと。)

2点目は、仕事への姿勢。


他のインターンやアルバイトは、時間内に目の前のタスクを消化をしていくというあり方がほとんどなのに対し、RCFでのそれは、中長期的な目的を達成するための手段です。なので、「目の前のタスクを中長期的な目的のために取り組む」という意識で取り組むことができるようになりました。

3点目は人脈、仲間。
RCFでは、社員もインターンの他の仲間も、皆なんらかの社会課題に対して問題意識を持っています。色んなプレイヤーを巻き込んだ取り組みを実際に行っているので、大変刺激的で得難いコミュニティですね。

学生のコミュニティのなかで、社会課題に問題意識を持って、いろんなセクターを巻き込んで取り組んでいる人にはなかなか出会わないですし、会社に就職してもそういうコミュニティは少ないのではないかと感じています。
【上島】
コミュニケーションのしかたで相手の動きも変わる、というのが大きな気づきでした。

自分たちが「こうしてほしい」という前提のもとで、どういう聞き方や頼み方をすればいいか、常に考える必要があるのだと学びました。社会に出てからも、この考え方をベースに、相手とどう会話すればスムーズに仕事を進められるかを考えていきたいです。

学生のうちにこういう経験はなかなかできないので、この気づきが得られたことは非常に重要だなと思います。
◆残りのインターン期間中、どんなことに挑戦していきたいですか?
【中野】
残りわずかですが、いろんな考え方、知見をもっともっとインプットしていきたいですね。
特定の社会課題というよりも、社員や他のインターンの皆さんそれぞれが持っている何らかの問題意識や、仕事に取り組む姿勢、知識などをもっと盗んで、吸収していきたいと思っています。
【上島】
まもなく4月から新年度ですが、新年度以降の動きを形作るお手伝いはしっかりしていきたいと思っています。自分が関わったプロジェクトを社会人になって振り返ったときに、少しでも動いていたら自分としても嬉しいので、丁寧に取り組んでいきたいです。
◆RCFで得たものは、将来に活かせそうですか?どんなキャリアを歩みたいですか?
【中野】
私は卒業後、大手電機企業に就職するのですが、今後IT・ICT活用も含めた、コレクティブインパクトを通じた社会課題解決に取り組めたらと考えています。

RCFで学んだ仕事への取り組み方である、「中長期的な目標を見据え、最終的な目的を忘れずに目の前のタスクをこなしていく」ということは入社後も見失わずに、意識していきたいです。

今後は、RCFのようなソーシャルセクターではなく民間企業の立場になりますが、NPOや現地の自治体、住民の方々の事情も理解しながら、大企業として何をすべきかに考えながら取り組んでいきたいですね。

RCFで働くなかで様々な社会課題に視野が広がったので、今はまだ特定の社会課題やテーマに絞らず、引き続き世の中にどういった社会課題があり、自分が取り組むことでどのような価値が発揮できるのか、自分が取り組むべき課題はなんなのか、を意識しながら学んでいきたいと思います。
【上島】
4月からは金融の業界に就職します。金融という手段で日本や社会に貢献するということを実現していきたいと思います。

RCFで経験した、実務的な物事を細かく捉えて実行に移していくということや、非常に多くの関係者と関わって事業や案件を進めていく際のコミュニケーション方法などを、今後の糧として仕事をしていきたいです。

特に後者は金融業界での業務とも通じるものがあると感じています。
◆RCFへのインターン応募を検討される方に向けて。どんな人がRCFでインターンをするのに向いていると思いますか?
【中野】
大まかにでも、社会課題に対してなんらかの問題意識であったり、社会に何か役に立ちたいという気持ちがまずあることですね。その上で、社会や時代の流れの変化に柔軟に対応できる方(あるいは経験してみたい方)が向いていると思います。

個人的には、NPOに興味を持つ方だけでなく、私のように行政・大企業を進路として考えている方にこそ経験してもらいたいです。

私も当初NPO業界それ自体には全く興味がなかったのですが、働いてみて面白いと思ったので、ぜひ多くの方にNPOでの働き方を経験して、社会課題への取り組みやその方法に、視野を広げてほしいですね。
【上島】
中野さん同様の意見ですが、なんらかの社会課題に関心がある人、というのが大前提ですね。

その上で、ただ学生のレベルで活動するというわけではないので、いろいろ実務的に厳しいところもありますが、それを自分に必要な経験として乗り越えていけるような粘り強さが必要なのかなと思います。
ーインターンとして働く上で大切だと思うことは何ですか?
【中野】
「RCFを踏み台にするマインド」ですね。学び、成長に貪欲であることです。RCFが持っている知見や人脈、経験を吸収するために、積極的に挑戦していくことが、インターンで働く上で大切だと思います。
【上島】
自分の考えを持ち、それを伝えるという努力ですね。

私も、口に出して色んな方に伝えるのが苦手なので、今後もその努力を続け、しっかり伝えられるようになりたいと思っています。