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卒業生
橘高 佳音

【地域の復興を当事者目線で伴走したい】未知の領域から正解を作り出していく面白さと難しさ

プロフィール
大学では国際教養学部に所属し、アフリカに興味があったことからエジプトに留学。旅行会社を経て、青年海外協力隊を目指しながら接客業に携わるうちに、縁あって2017年4月にRCFに入社。CAREER FOR、復興庁 企業間専門人材派遣支援モデル事業、中企庁 地域中小企業人材確保支援等事業などを担当したのち、現在は休眠預金等活用事業、熊本県人吉市の復興支援を担当している。
◆RCFに入社するまでのことを、教えてください。
RCFに入る前は、飲食業をやっていました。フリーターだったんですよ。
ーRCFではちょっと異色じゃないですか?
そうなんです。

元々はアフリカの貧困問題に課題意識を持っていたんですが、新卒で入った旅行会社を辞めたあと、青年海外協力隊を受けようと思い、いろいろ飲食系でアルバイトしてたんです。

全国のデパートを回って物産展で売り子をしていたら、そこにいた他の事業者さんに声をかけていただいて夏フェスの出店を手伝っていたんですね。そしたら、今度はそこでご一緒した違う事業者さんとも仲良くなって、居酒屋で働いたり、キッチンカーで働いたり、フェスに出たり、・・・というようなことをしていました。日本物産展の出店で2カ月ほど台湾を回っていたこともあります。

十分やり尽くしたかな・・・と感じていたころに、ちょうどRCFで既に働いていた大学の先輩から、RCFを紹介されたんです。
ー橘高さんの人間力の高さがうかがえるエピソードですね!RCFにはなぜ興味を持ったんですか?
東日本大震災のころは、ちょうど就職時期と重なって一度しかボランティアに行けず、その後家族で東北を旅行したくらいで、全然東北に関われていないな、という思いがありました。それで、復興支援団体ってなんだろう、と興味を持ったんです。

説明会で話を聴いてみたら、復興支援だけでなく色んな社会課題を解決しようとしていることに関心を持ち、「ここだ」と思いました。
ーそういえば、協力隊は結局どうしたんですか?
行ってないんですよ(笑)。説明会に行って、海外の前にまずは日本の課題に取り組もう、と考えが変わって。
◆入社して、今どんなことを感じていますか?
入社して2年は、人材支援系のプロジェクトに関わっていました。人材という分野だけでも幅広いので、様々な経験をさせていただいたんですが、3年目から違うことがしたいと希望して移ったのが、休眠預金等活用事業(https://fukko-base.com/news/193/)です。

これは、2019年の台風15号・19号と、その年の10月の大雨で被災した地域で、復興支援に関わる団体を支援・育成することを目的とした事業です。アサインされたときはちょうど、採択された団体とRCFが契約を進めるという、まさに始まりのタイミングでした。

RCFは、この採択された団体の伴走サポートをする役割です。でも当初は、事務作業が大量にあるのに、自分が何をやれば何につながるのかが見えなくて・・・。まるっきり業務内容が変わったからというのもありますが、そこにコロナ禍も重なって、かなり辛かったんです。
ーそこからどう立ち直ったんですか?
辛かった原因のひとつは、コロナ禍での在宅勤務によって、社内コミュニケーションが取りづらくなってしまったことでした。都内の小さな一人暮らしの部屋(机があって、振り返ったらすぐ布団・・・)での在宅勤務で、かなり気が滅入ってしまいました。

そこで、プロジェクトマネージャーと毎日30分コミュニケーションの時間を取るようにしていただき、日々の疑問や確認事項をそこで解消するようにしたんです。そうすることで事業全体や目指しているものがだんだん見えてきて、作業もスムーズに進むようになりました。

そのうち事務作業がひと段落してくると、サポートしている団体の方々との会話も、作業レベルの話を超えて、事業の本質や日々の進捗をサポートする会話ができるようになり、やりがいを実感できるようになっていきました。

定められている打ち合わせ頻度は月1回なんですが、団体の方々が活動しやすいようにサポートするという本来の目的に照らして、今は隔週に1回会話をしています。こんな風にRCFでは、しっかりと課題や現地の状況を鑑みて事業を進める団体だと思いますし、それが組織の強みだと感じています。
ー他の担当業務も含めて、どういったところで面白さややりがいを感じますか?
常に当事者目線を持って事業をしているところですね。

もうひとつ担当している熊本県人吉市の復興支援事業では、新型コロナウイルスの影響で現地に行くことができず、オンラインでのやりとりになってしまっているので、当事者目線を持つことの難しさを感じるときも、正直あります。

でも、RCFはコンサルではなく、あくまで地域を第一に考え、地域の方々が抱える困難や課題の伴走者である、という意識がメンバーに浸透しているので、そこがいいなと思いますし、すごく特殊な仕事だなとも思います。
ー逆に、どんなところに難しさを感じますか?
全部です(笑)。

事業に慣れていない段階では、自分が何を求められているのかが理解できないことが多いと思います。何をアウトプット、成果として出せばいいのかというのが分からず、これかなと思って出したものが違っていたということも結構ありますし・・・。
ーそれは、RCFの業務が特殊だからでしょうか?
そうですね、正解がないので・・・。

前例にならって「これでいい」というのが、なかなかないので。自分で正解をたぐりよせないといけないのは、「マジむずいなー」と思いながら仕事をしています(笑)。
◆働きやすさはどうですか?
働きやすいですね。コロナ禍でいち早く在宅勤務に切り替わったり、在宅支援金などの制度もできたりと、制度を変えるスピード感がとても速いので、働きやすい環境を作ってくださっているな、という実感があります。
ーいち早くといえば、橘高さんは、社員のなかではいち早く都心から離れたところ(小田原)に引っ越しましたね。在宅勤務も随分快適になったのでは?
部屋の広さは2倍になりましたよ!ワークスペースとリラックススペースが分けられるようになったおかげで、仕事のリズムも掴めるようになりました。

海も近いので、休日は時々海に行って、海を見ながらビールを飲んだりもしています(笑)。
◆RCFで、あるいは個人で、どんなことをやっていきたいですか?
現在RCFで担当しているのが復興支援関連分野なので、引き続きこの分野を中心的に取り組んでいきたいと思っています。

プロジェクトが出来上がっていく過程に関わって、たくさん試行錯誤してきましたし、今もしています。大変なこと、難しいことが多いですが、形になるまで推進していき、その先もやっていきたいなという思いがあります。
◆RCFへの応募を検討される方に向けて。橘高さんは、どんな方と一緒に働きたいですか?
どんな環境でも、置かれた環境を楽しめる人。一言で言えば、ポジティブな人ですね。

電話をとったりメールをしたりといった、最低限の社会人スキルがあれば、能力は関係ないと思うんです。新しいことが次々と起こるので、そこで「できない」と落ち込まずに、「できないのは当たり前」と捉えて果敢にチャレンジする精神が大事かなと思います。

時々説明会にも参加して、担当プロジェクトの説明をさせて頂いたりしますが、うちの説明会は「社会事業コーディネーターとは何か」を知ってもらうことも目的にしているので、興味がある人は気軽な気持ちで話を聞きに来てもらえると嬉しいです。お待ちしてます~。