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政府のプッシュ型支援を被災者に届けられるか

こんにちは!防災事業リーダーの四登です。今日から9/5まで防災週間ですね。この機会に今回はRCFの防災事業を紹介したいと思います。
RCFでは現在、大規模災害時の政府の物資支援(「プッシュ型支援」)の意思決定を支援するシステムの開発プロジェクトに参画しています。
将来的には在宅避難者や避難所以外の避難者をどう把握し支援していくか、自治体とも連携したモデルづくりも進めていきたいと思っています。

1.プッシュ型支援とは

 「プッシュ型支援」という言葉を聞いたことはありますか?

東日本大震災時に被災地への物資提供が遅れたことを踏まえ、熊本地震以降政府は「プッシュ型支援」の運用を開始しました。「プッシュ型支援」とは被災自治体からの具体的な要請がない中で、国から一方的に物資を送る仕組みです。
※自治体からの要請に基づき物資を送る支援は「プル型支援」と言います。

国は「南海トラフ地震」及び「首都直下地震」において、「具体的な応急対策活動に関する計画」を策定し、その中で、それぞれ最大規模の被害が起きた場合には、「何を」「いくつ」「どこに送るか」を決めています。

2. プッシュ型支援の課題と解決の方向性

一方、「最大規模の被害」以外の被害が起きた場合に、何をいくつどこに送るか、は担当者が判断しなければならなくなっています。しかし、大規模災害時の混乱の中で、担当者がそれを判断するのは至難の業です。

そこで、RCFでは、株式会社日立製作所との連携のもと、「内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(通称:SIP)」の中で、「何を」「いくつ」「どこに」送るのかを推奨するシステムの開発を進めています。

3. RCFの役割

え?その中でRCFがどんな役割を担っているの?とよく聞かれるのですが、RCFでは、「①品目の算出ロジックの設計」「②必要品目の特定」「③自治体共有情報の企画」を担っています。

①品目の算出ロジックの設計
どういったシーンでその品目を推奨するのか、あるいはしないのかの判断基準や数量をどのように考えるべきかといったロジックを、関係省庁や被災自治体、専門家の方々と協議しながら整理しています。例えば気温が21度以上の場合、おにぎりやお弁当には「送付危険」表示をする、電気やガスが不通の場合はレトルト食品等に「送付危険」表示をする、などです。

ちなみに電気、ガスの供給情報を既存の防災関連システムと連動させ、状況に応じた品目の推奨ができるようになる見込みです。また数量でいうと、介護食や離乳食はどのような種類をそれぞれどの割合で準備するかといった調査をしています。

②必要品目の特定
プッシュ型支援は現在「食品」「水」「こども用おむつ」「おとな用おむつ」「生理用品」「トイレ」「トイレットペーパー」「毛布」の8品目のみが必須で送付するもの、となっています。
一方、避難生活に起因する災害関連死は、阪神淡路大震災以降、5,000人にものぼり、阪神淡路大震災や熊本地震における災害関連死の6割は発災後1ヵ月に起こっています。そういった状況を踏まえ、発災後1週目から追加で送るべき品目を検討しています。
(※災害関連死とは、災害による負傷の悪化、避難生活での身体的負担による疾病で死亡し、災害弔慰金の支給対象と認められたもの)

③自治体共有情報の企画
このシステムは、政府の意思決定を支援するものであり、これだけでは、被災者の方に物資を届けることはできません。都道府県、そして市区町村まで物資を送り、配分し、被災された方に届けるにはどうしたら良いか。各レイヤーで様々な課題がありますが、本事業ではまず、政府の意思決定をどのような形で情報共有すれば、自治体の物資受入れ準備が進むか、ということをユーザーとなる首都圏等の自治体にヒアリングしながら情報共有のあり方を企画しています。

私がリーダーを務める防災事業について、個人ブログでも随時情報を発信していますので、興味・関心を持った方は是非ご一読いただけると嬉しいです!
https://note.mu/natsukis
#防災週間 #防災の日

<執筆者紹介>

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